人工透析|大井町駅の人工透析・内科・循環器内科なら|大井小川クリニック

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人工透析

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人工透析について

人工透析について

人工透析は、腎臓の働きが低下し、体内の老廃物を十分に排出できなくなった患者様に行われる治療法です。腎臓の代わりとなり、血液を浄化して、体内の水分や電解質のバランスを整える働きをします。
透析を行うためにはシャントという動脈と静脈をつなぎ合わせた血管を用意する必要があります。透析をする際には多くの血液を必要とします。血管をつなぎ合わせることで静脈に流れる血液量を確保することができます。シャントは皮膚の下にあるため内シャントと呼び、透析時のアクセスの多くを占めますが、血管が細い、心機能が悪いなどが理由で人工血管や透析用のカテーテルを体内に入れて透析をすることもあります。
シャントは一度作れば生涯使えるわけではありません。何度も針を刺すことで血管壁が厚くなったり、血栓ができることで血流が悪くなることがあります。血流がなくなると透析ができなくなるため超音波検査などで定期的にチェックが必要になります。

なぜ人工透析が必要となるのか?

人工透析を必要とする人は腎臓の機能が低下している、腎不全の方が対象となります。
腎臓の機能が低下する原因は、糖尿病、高血圧、慢性腎炎など様々です。腎臓がうまく働かなくなると、体内に老廃物が溜まり、むくみ、だるさ、食欲不振などの症状が現れます。これらの症状が進行すると、命に関わることもあります。

当院の人工透析の種類

オンラインHDF

オンラインHDFは、血液透析(HD)と血液濾過(HF)という2つの方法を組み合わせた、より透析治療法です。特に、血液中のより大きな分子量の老廃物や毒素を効率よく除去できることが特徴です。従来の血液透析よりも、より多くの老廃物を除去し、様々な症状の改善が期待でき、当院では全ベッドにオンラインHDF対応の透析器を設置しております。

メリット

  • 血液透析だけでは除去が難しい、中分子量の老廃物や炎症性物質などを効率よく除去できるので、より多くの老廃物の除去が可能です。
  • 血液量を安定させ、透析中の血圧低下を予防する効果が期待できます。
  • 透析の効率が良くなることで尿毒症の症状であるかゆみ、だるさ、食欲不振などの症状が改善されることがあります。
  • 腎臓への負担を軽減し、残存腎機能を長く保つ効果が期待できます。

デメリット

  • オンラインHDFは分子量の大きい老廃物を除去する際に同時にアルブミンという体内のたんぱく質も除去されます。アルブミンが大量に抜け出るとむくみがでるなど体調が悪くなることもあるため、現在の栄養状態なども考慮してオンラインHDFの適応か、判断し必要な患者様にのみ導入しています。

当院の透析治療について

一般的に行われる血液検査やレントゲン検査に加えて、骨粗鬆症の検査、動脈硬化検査(ABI/PWV)、足趾血流測定などを定期的に行い、合併症の早期発見ができるよう努めております。

月、水、金曜は午前と夜間透析、火、木、土曜は午前と午後透析を行っております。

透析患者様の無料送迎を行っております

  • 当院では、透析治療でかかりつけの患者様を対象に無料送迎を行っております。
  • 送迎は月・水・金と火・木・土の午前と火・木・土の午後運行しております。
  • 送迎希望の方は施設見学のときにお申し付けください。
  • 送迎時間・場所はドライバーが交通面等、安全を考慮の上こちらから提示させていただきます。
  • 詳しくは当院スタッフまでお問い合わせください。

人工透析を受診希望の方へ

透析導入予定または導入したばかりで今後通院する透析施設を探している方

当院に電話いただき、かかりつけとなる透析施設を探している旨をお伝えください。
当院に通院される前に面談しますので、その日程を調整します。面談の際にはかかりつけ医からの診療情報提供書が必要となりますのでご準備お願いします。

現在、他施設で透析治療を受けているが旅行や出張などで一時的な利用を考えている方

当院は大井町駅より徒歩3分の好立地で、大井町駅は新幹線利用も羽田空港へのアクセスもしやすい場所に位置しています。
当院の利用をお考えの方は当院まで連絡いただき、利用希望の日程をお伝えください。
ベッドの空き状況等、確認します。

透析患者の合併症

厚生労働省の発表では、日本人の死因は

  • 1位 悪性新生物(腫瘍)
  • 2位 心疾患
  • 3位 老衰

となっています。

これに対し、日本で透析をされている方だけで統計をとった際の死因は

  • 1位 心不全
  • 2位 感染症
  • 3位 悪性新生物(腫瘍)

と順位が異なります。

注目すべきは日本人全人口での統計では「心疾患」と心臓の病気すべてを合わせて2位なのに対し、透析患者での統計では、心臓の様々な病気がある中「心不全」のみで全体の死因の1位となっていることです。

透析を続ける上で起こりうる代表的な合併症には、以下のようなものが挙げられます。

透析を長期に行っていると動脈硬化が進行しやすく、心負荷がかかり心不全になるとされています。また動脈硬化が進むと狭心症、心筋梗塞発症のリスクが上がります。心筋梗塞を発症しても救急医療の発展のおかげで亡くなるケースも減ってきていますが、心筋梗塞は心臓の筋肉が一部死んでしまい心臓のポンプ機能は以前より悪化してしまうため、結果的に心不全となってしまうのです。
動脈硬化は進行すると元に戻すのは基本的に難しいです。動脈硬化の進行にはリンやカルシウムといった電解質が影響しているとされており、普段の透析治療をしっかり受け、食事内容に注意し、必要に応じてリンのコントロールをするための薬を内服する必要があります。
不整脈も腎機能が悪化した人は注意が必要になります。カリウムやカルシウムという電解質が危険な不整脈を起こし命にかかわる可能性があるからです。定期的な透析治療の他、カリウムを多く含む果物や生野菜を控えるといった食事療法が大事になりますが、それでもコントロールが難しい場合にはカリウムを下げるための内服薬を使用することもあります。

閉塞性動脈硬化症

閉塞性動脈硬化症

下肢の血流が悪くなることで足の冷感や痛み、悪化すると潰瘍などがみられる足の病気です。

一旦潰瘍まで進行すると治癒に難渋することもあり、そのような症例に「レオカーナ」という新しい治療法が始まりました。
これは吸着型血液浄化器というもので動脈硬化や血管の狭窄の原因となるLDLコレステロールやフィブリノーゲンといった成分を選択的に吸着して末梢の血流を改善させるものになります。治療を受けるには一定の基準がありますが基準をクリアすれば透析している方のみでなく、透析していない人でも受けることができます。
治療は週2回、1回2時間を最大12週間行います。透析をされている方は普段の4時間の透析とは別にレオカーナによる2時間の治療を受けていただく必要があります。
この治療は当院でも導入しております。

副甲状腺機能亢進症

副甲状腺とは、首にある甲状腺の裏側に上下左右4つある臓器で、副甲状腺から出るホルモンが普段カルシウムやリンのバランスをとっています。腎機能が悪化した人は、血中のカルシウムが低下し、リンが上昇します。この変化を抑えようとホルモンが過剰に分泌した状態を副甲状腺機能亢進症といいます。
これを放置すると骨粗鬆症や動脈硬化に影響するとされています。以前は原因となっている副甲状腺をとる手術を行うこともありましたが、最近は内服や注射薬での治療にて多くの症例がコントロールできるようになりました。

手根管症候群

正中神経という神経が圧迫などを受けることで手や指先にしびれや痛みが生じる病気になります。透析患者は透析を続ける間にβ2ミクログロブリンという蛋白が体内に蓄積され、アミロイドに置き換わります。手首には手根管という指の細かい神経や腱などが集まっているところがあり、ここにアミロイドが沈着することで神経が圧迫を受け、しびれや痛みを生じるのです。治療には手根管開放術という手術が必要になります。
β2ミクログロブリンをいかにして透析で除去するかが重要であり、近年ではオンラインHDFという治療法が主流になってきています。

感染症

透析患者は一般的に免疫力が低下しているため、感染リスクが高いとされています。ちょっとした風邪が肺炎に悪化したり、尿量が少ないために尿路感染症にもなりやすい方もいます。また、シャント血管を透析のたびに針で刺すため針穴から菌が混入し感染症を起こすなどのリスクもあります。
これらを完全に予防するのは難しいですが、普段からマスク着用などの感染管理をする、シャントを清潔に保つなどの対策が大事になります。